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【2022】CTO採用の注意点とは?求めるべき役割と必要能力


ctoの採用




IT人材の活用機会が増えていく中で、漠然と人員を増やすだけでは解決しない問題に直面する企業も増えてきています。希少なIT人材を有効活用しプロジェクトを成功に導くためには、IT業務を統括できる人材が必要です。




このようなニーズに対応し、企業のIT部門を軌道に乗せる存在が、Chief
Technology Officer(チーフ・テクノロジー・オフィサー)、通称CTOです。今回は、CTOの役割に注目し、CTOの採用が必要である理由や、CTOを採用する際のポイントについて解説します。




CTO(最高技術責任者)とは




CTOは、日本語では「最高技術責任者」という呼び方で親しまれている役職です。社内におけるITの活用や研究開発を統括する立場にあり、本人も情報技術領域において高い専門性や優れた経験を持った人物であるケースが一般的です。




CEOはその会社の最高経営責任者としての職務を全うしますが、CTOはその会社の技術領域における最高責任者として、IT活用を推進する役目を果たします。




CTOの歴史を辿ると、1980年代のアメリカにまで遡ることができますが、当時の日本ではまだCTOという役職はあまり浸透していませんでした。しかし、近年はIT需要の急速な高まりにより、多くの企業でITエンジニアの獲得に合わせ、CTOの設置も進められています。




VPoEとの違い




IT領域には多くの役職が存在しますが、CTOと近い立場にあるとされているのが「VPoE」です。




VPoEはVice President
of Engineeringの略称で、エンジニア部門における責任者を指します。技術系統を司る役職であるという点は、VPoEにもCTOにも共通しますが、相違点はどこに最も多くの責任を負っているかという点です。




VPoEは、主にエンジニアのマネジメントにその責任を負っています。プロジェクトを成功に導くためのエンジニア組織作りに注力し、エンジニアの管理や採用業務を担います。




一方で、CTOは技術そのものに対して責任を負っています。最新技術の開発や効果的な技術の導入など、どうすればテクノロジーを有効活用できるかということに対して、多くの時間を費やします。




少人数で組織を動かしている中小企業やスタートアップでは、VPoEとCTOを一人で兼任することもあります。ただ、その業務負担の大きさから、規模の大きな組織となると、VPoEとCTOは分けて対応することも必要になります。




社内CTOと社外CTOの違い




CTOは、社内から最適な人材をピックアップし、社内CTOとして選任するケースもありますが、これまで技術分野の運用実績がない場合、CTOに相応しい人材を社内から探し出すことは困難です。




そんなときに起用したいのが、「社外CTO」あるいは「スポットCTO」と呼ばれる存在です。




社外CTOは、社外からテクノロジー分野において実績の豊富な人物を起用し、組織の技術革新を進める人材です。社外CTOは既存人材に適任がいない場合はもちろん、新たにCTOとして雇い入れるよりも迅速に配置することができるため、速やかにICT活用を進めることができます。テクノロジーに明るくない企業の場合、スポットでのCTO起用も検討してみてください。




CTOが必要である理由




多くの企業でDX(デジタルトランスフォーメーション)への関心が高まっていますが、一連の取り組みを成功に導く上では、CTOの存在が欠かせません。




IT製品の開発競争が激化しているため




CTOが必要である理由として、IT製品の開発競争が激化している点は見逃せません。




IT需要は世界的に高まっており、そこに目をつけている事業者は少なくありません。一昔前は先進的とされてきたITシステム関連の事業も、需要拡大に伴い今やレッドオーシャンとなり、激しい開発競争が続いています。




このような状況の中、適切なIT活用やシステムの開発を進める上では、経験豊富なエンジニア人材の獲得はもちろん、効率良くプロジェクトを進め、最適な意思決定ができる統括者の存在が不可欠です。




優れたCTOを起用すれば、時流に則ったプロダクト開発や導入を進め、ITプロジェクトを成功に導くことができます。競合他社とどのように差別化すれば良いのか、どのようなIT製品の開発に着手すれば良いのかといった疑問に対して、CTOが最適解を提示してくれます。




MOTの概念を導入して経営と技術のバランスを維持するため




CTOを起用する大きな理由の一つに、MOTの導入が挙げられます。




MOTは「Management Of
Technology」の略称であり、日本では「技術経営」と訳されます。技術経営は、一言でいえば事業の中心にテクノロジーを据え、次世代事業の創出や戦略的なイノベーションを継続的に実現するというコンセプトです。技術を経営の観点から捉え、持続的にマネジメントできるようになることで、変化が著しい今日でも生き残ることができる次世代の企業経営を実現できます。




このような戦略的な技術の活用に役立つのがCTOで、技術と企業の立ち位置を俯瞰的に捉え、ビジネスに活かします。過度な技術への投資で事業が傾くこと、そして技術活用に消極的になることで生まれる機会損失を回避することができます。




IT人材が不足しているため




CTOの起用は、IT人材の不足を補う上でも重要です。




自社で雇用できるIT人材が限られてくると、余計な業務に人材を配置することは不利益をもたらすことにもなりかねません。CTOによって企業経営に則った技術の活用および開発のフレームワークを組み立てることで、少人数でもハイパフォーマンスな成果を実現できます。




CTOを採用することで期待される効果




CTOを採用することで期待できる成果は、単に優れたITエンジニアを起用する場合に期待できるものとは異なります。ここでは、CTOを採用することで得られる効果やメリットについて解説します。




会社のコンセプトに則った技術開発ができる




会社のコンセプトに則った技術開発ができるようになることがCTOを採用するメリットの一つです。




ITの内製化に舵を切ったにも関わらず、システム関連業務を外注していた場合と同様に、ITにそこまで明るくない社員が担当者となってしまうと、せっかくITエンジニアを自社で抱えたとしても、チームとして成果を出すことは難しいものです。というのも、統括担当者に専門的な技術があるわけではないため、進捗を適切に管理したり、発生した問題に対して最適な意思決定が自ら下せたりしないからです。




CTOを採用することにより、技術的なトラブルへの対処することはもちろん、技術を正しく運用したり、どのようなシステムを会社に発注すれば良いのか正確に判断できたりするようになります。そのため、限られた予算と人員であっても、当初期待していたとおりの技術開発やシステム導入を実現できます。




専門性の高い意思決定が可能になる




CTOには、現場でITエンジニアリングに携わってきた人が起用されることが一般的に多いといえます。そのため、現場で活躍しているエンジニアが抱える問題に対しても深い理解を示すことができ、適切な対処や重要な意思決定を下すことが可能です。




専門的な知見を持った人がエンジニア部門を統括することで、現場エンジニアへ指示することができたり、モチベーションを高めたりすることができるため、チームとして効率的にプロジェクトを進行することが期待できます。




「この人の意見を聞いておけば安心」と感じてもらうことは、働き方改革の側面においても効果を発揮するでしょう。




会社に必要なエンジニアの採用が進む




会社の規模がそこまで大きくなく、まだ技術部門のメンバーも少ない場合、CTOがVPoEの役割を果たすこともあります。そのため、CTOを起用することにより、会社がプロジェクトを成功に導くために必要なエンジニアの選定基準を明確にすることができ、必要な人材を効果的に集められるようになります。




CTOに求めるべき役割




CTOの役割として、一般的に知られていることは、技術部門における視点での経営戦略の意思決定への関与や、技術開発の責任を取ることなどが挙げられます。また、CTOは企業の成長段階に応じて、その役割が変わります。




ここでは、3つのフェーズに分けた場合のCTOの役割について解説します。




創業期の役割




会社を立ち上げて間もない創業期においては、まだ事業が軌道に乗っていないどころか、展開している商品やサービスにも不安定感があります。




この段階において、CTOは高いマネジメント力を発揮し、技術チームを率いる必要があります。ユーザーに提供するサービスの運用および改善に注力し、事業に推進力を与えることはもちろん、自社の強みとなる技術開発のあり方を模索したり確立したりすることが求められます。




また、安定したサービスを継続的に提供する上では、技術チーム同士で信頼関係を構築することも重要です。CTOが中心となり、各メンバーの役割を明らかにしながら業務に取り組む必要があります。




成長期の役割




事業が軌道に乗り、これから規模をどんどん拡大していこうという成長期においては、CTOは主に中長期的な経営戦略の策定や企業のブランディングといった上流での業務が




重視されます。




創業期においては、どちらかというと技術屋としての経験や専門的な知見が求められますが、成長期においてはより管理職や経営分野での知見や意思決定が求められるようになります。事業拡大に向けたエンジニアの採用や評価軸の策定や、会社の外へ情報発信するためのプランなどについて深く関与する機会が多くなります。




安定期の役割




事業規模が十分に成長し安定期に突入すると、CTOの役割は巨大化した技術部門の統括を担うマネジメント業務、そして自分の後任となるCTOの発掘および育成が求められます。CTOは会社経営層の中において貴重な技術分野の人物であるため、自社技術の現状や世間に導入されている最新技術への知見を共有する役割も担います。




会社経営のスキルも重要ですが、創業期から変わらない技術分野における明るさを発揮し、積極的に最新技術の活用を後押しできる人物であることが望ましいでしょう。




CTO採用において注意すべきポイント




実際にCTOを採用するにあたって、気を付けるべきポイントは主に次の3点です。




CTO候補の開発経験を丁寧にリサーチする




1つ目のポイントは、CTO候補者の開発経験です。




多くの場合、CTOは現場でエンジニアとしての経験を長く積んできた人物が選任されます。技術分野で専門的な知見を持つためには、現場の数をこなすことが最も近道であるためです。




そのため、CTO候補者を選ぶ際には、彼らの開発経験を調査し、会社が期待する技術活用ができる人物かどうかを判断するようにしてください。




これまでのキャリアで携わってきたプロジェクトについて調べる




CTO候補者は、そのスキルセットや開発経験だけでなく、どれほどの規模のプロジェクトで、どのような役割を果たしてきたのか確認することも重要です。




どれだけ開発経験が豊富であったとしても、マネジメント経験が浅かったり、リーダーシップを発揮してきた成果や経験がなかったりすれば、会社の技術部門を統括する人材としては不十分である可能性があります。




単に専門性が高いだけでは、技術部門を率いる意思決定者として活躍できない点も、CTO選びの難しい点の一つです。




経営に対して知見のある人物を採用する




3つ目のポイントは、経営への知見です。




CTOは、技術部門を率いるだけでなく、会社の経営に関する意思決定にも深く関わることになる役職です。そのため、会社のコンセプトに則った技術開発を行えているか把握したり管理したり、他の部門との調整を行い会社全体でプロジェクトを前進できるよう促したりといった手腕が問われます。




会社という一つの組織をマクロに捉えることのできる器量と実績のある人物をCTOとして選任することが必要です。




まとめ




CTOを採用するにあたって、CTOに求める役割や選定基準、注意すべきポイントについて解説しました。




CTOはその会社の技術部門の顔となり、時として組織の意思決定にも深く関わることになる役職です。そのため、安心してCTOを任せられる人物には、相応の実績やスキルセットが求められます。




当社グロースウェルでは、MBA(経営管理修士)を取得している代表の大芝が、複数の中小企業およびスタートアップ企業のスポットCTOとして支援させていただいております。技術×経営の最大化をモットーに、技術や経営面のアドバイザー、事業立ち上げ、経営者・幹部向けコーチンクグと、幅広く企業のサポートを行っております。




企業の創業期から安定期まで、各フェーズに応じた最適な支援を提供することが可能であるため、CTOの採用にお困りの企業様は、お気軽に当社グロースウェルまでご相談ください。