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最低限これを押さえよう。初めてのプロダクト開発のコツ


スポットCTOとして色々な企業様のご相談をお受けする中で多い相談が




・サービスを作りたいが誰にどうお願いすれば分からない・見積もりを取るがどのくらいの価格が適正なのか分からない・サービスを作るにしても、自分が何を準備してどう伝えればいいか分からない




といったものが上げられます。




今回は、初めてのプロダクト開発についてお話していきたいと思います。




私はこれまで社員1名の創業期から社員100名以上の上場期の企業様のプロダクトコンサルに携わらせていただきました。




その中で、プロダクト開発をする上で、おおよそ以下のような観点からチェックをするようにしています。




1.そのプロダクトは急ぎなのか?2.プロダクトにかかる予算は決まっているのか?3.作りたいプロダクトのイメージはどこまで固まっているのか?




それぞれ解説していきます。




1.そのプロダクトは急ぎなのか?




これはどういうことなのかというと、すぐに作りたいかどうか?という経営者の意向ではなく、ビジネスモデル的に時間をかけられるのかどうか、という意味合いになります。




たとえば、モバイルゲームを出せば売れる、とバブルだった時代があるのですが、ああいった時期に参入するのであれば、これは「急ぎ」となります。もし、そこで、モバイルゲームの開発に数年かかる、となった場合、おそらくマーケットニーズは移り変わっており、大失敗となるでしょう。




今で言えば、ChatGPT周りの開発は当時のモバイルゲームと似たような様相であると感じています。つまり、プロダクトがめちゃくちゃ使えるか、良い品質か、というよりもこんなことが出来るモノを作りました!ChatGPTを組み合わせてこんなツール作ってみました!で、拡散されてアクセスが見込めてしまうのです。




今作ろうとしているプロダクトが持つ性質がこの「旬を掴む」必要があるかどうか、というのが大切になってきます。




「旬を掴む」必要がある場合と無い場合で何が変わるのか?と思うかもしれません。




実はこれ、オオアリなのです。どこに紐付いてくるかというと




自社の開発体制に強く影響するのです。




エンジニアの開発体制というのは




内製 > 業務委託 > 外注




の順に、組織するまでの時間に大きな違いがあります。




ゼロから内製化しようとすると、組織構築だけで数年がかりなんてこともザラではありません。




その為、プロダクトが「急ぎ」の場合には、その時点で内製化は諦め業務委託または外注の2択です。




でないとビジネスチャンスを逃してしまいます。




2.プロダクトにかかる予算は決まっているのか?




実は、プロダクト開発にかかる予算を聞くとそのプロダクトの成否がある程度わかってしまうのです。




どういうことかというと「予算感が分からないので、とりあえず相見積もりをお願いして大体の予算感を掴む」というよくあるアクションなのですが、実はここで掴んだ予算感は全く意味がありません。




たとえば、仮に相見積もりをして、開発予算が大体1億円くらいとかかりそうと分かったとしましょう。果たしてこの金額を元にGOをかけられる企業がどれくらいいるでしょうか。




金額が大きすぎる極端だ、と言われるかもしれませんが、実はこれが1000万円であっても100万円であっても意外と変わらないのです。




金額感が出ていればそれを元に資金調達が出来るし、事業も進められるじゃないか、と思われがちなのですが、実際にはこのようなことを経営者は感じます。




「思った以上に安いけど、、この金額で本当に求めているものが出来るのだろうか・・・?」「思った以上に高い、、この事業に参入するのは時期尚早なのではないか・・」




相見積もりで金額感を出しても、その金額の妥当性を判断出来るモノサシが自分側に無いため判断を保留にしてしまうのです。




では、どうすればいいのか、というと




1年以内で損益分岐が回収できる金額に設定する




です。




これは書籍や何かに書いてある公式というわけではないのですが私がこれまでコンサルティングをしてきた経験上、1年以上赤字が続く場合、経営判断として事業撤退/縮小が下ることが少なくなく、おそらくこのあたりが新規事業としてのラインなのかな、と思って持っている基準です。(もちろん、数年がかりの投資という案件も中にはあります。しかし、数年に渡り赤字を受け入れるには、社内でも相当の事前周知と理解浸透が必要なので難易度としては相当に高いものになります)




では、回収見込みを計算するために必要な肝心のサービスの売価をどのように考えたらいいでしょうか。




一番簡単なのは、そのサービスが削減する業務工数に時給をかけて金額換算することです。




たとえば、請求書発行を都度都度手動で行っているこの業務に1ヶ月に40時間かかっている、しかも請求書が増える度にどんどん時間がかかってくる。




これがシステムを導入することによって、毎月10時間に圧縮出来る。




そうすると単純計算毎月30時間削減、従業員の時給が5000円だとしたら毎月15万の経費圧縮になるわけです。




とすると、そうするとシステムの利用費用が15万円を超えなければ経済的メリットが出る、となるわけです。




一般的に、ユーザーは支払う額の3倍以上のメリットを感じると即決する、と言われています。




なので、このサービスの売値を月5万と設定したとします。




これがサブスクで1年目で30社から申し込みがある、と考えると




1ヶ月に約3社ずつ契約ができたとして、12ヶ月後の累積売上はざっと5460万ほどになります。




サポートスタッフなどの人的なコストを加味して、原価率を50%とすると、おおよその粗利は2230万




つまり、システム開発費用が2230万を超えなければ、計算上、1年で損益分岐を越えることになります。




もちろんこの計算はかなりざっくりとしたものであり、実際には更に細かく数値を見ていく必要があるのですが何が言いたいかというと、こういったアプローチで開発費用を算出すると、自分の中に合理的な判断基準を持てる為、経営意思判断が下しやすくなる、ということです。




この話の冒頭で「プロダクト開発の予算を聞くとプロジェクトの成否がわかる」と書きましたが、今ならその理由が皆様にもご理解いただけるかと思います。




こういったアプローチも含め、ある程度システム開発費用に客観的に納得できる理由と共に予算が組めている企業様は、自社内で正しいコスト感覚が持てているので、費用の使いすぎ、渋りすぎがなく適切な費用の中で事業が立ち上がっていくのです。




3.作りたいプロダクトのイメージはどこまで固まっているのか?




ご相談に乗っていて、よくある誤解の一つとして「何が欲しいかを伝えれば、あとはエンジニア(またはシステム開発会社)がよしなに提案をして前に進めてくれる」という思い込みです。




残念ながら、そういった依頼の仕方をしてうまくいくプロダクトはありません。




私がよく使う例えとしては、エンジニアが大工ではあるが住人ではない。というお話です。




つまり、エンジニアは、家を作る事に関しては長けてはいるが、実際に誰がどのように生活したいのかに関しては専門外である、ということです。




この家に2世帯で住むのか、高齢の叔父叔母と住むのか、バリアフリーが必要なのか、などなど、誰がどのような目的で住むのか、ということは依頼側が伝えないかぎり、エンジニアから答えが出てくることはほとんどありません。




開発の現場においては、要件定義というフェーズがあり、そこでこのような要望をヒアリングして立てるべき家の全体像を決めていくのですが、その際に「私はよくわからないのでエンジニア側から提案してください」というスタンスでいると、上述したとおり、意図しないものが出来上がる可能性が非常に高いのです。




なので、私がオススメするのは、類似サービスを調べてUI/UXを含めて自分が使うならこうしたい、と自分なりにプロダクトの解像度を高めるアクションを取ることです。




実際には実現できないかもしれないリクエストを作ってしまったらまた出戻りが発生するのではないか?と心配する方もいらっしゃるのですが




類似サービスを調べて、実際にどのような画面を見ている中で、実現が難しい要望が出てくることは極めて稀です。




万が一そういった要望が上がってきても、その点に関しては、エンジニアの方から代替案などが提案されますので大丈夫なことがほとんどです。




ここで大切なのは、実現できるものかどうか、ではなく、あなたが何を欲しいのか、を可能な限り明確化しておくことなのです。




こういうのが作りたい、なぜならこういう理由があるからだ。この機能は、このように使いたい、なぜならこういう悩みがあるからだ。




と、求めているものと理由がセットになっていればなっているほど議論の質が高まり、結果的にそれはプロダクトの質へと反映されます。




最後に




突き詰めて考えると、プロダクト開発で大切なのは、自分がプロダクト開発を主導するという主体性なのではないかと思います。




とにかくバグのない完璧なシステムがあれば売れる外注業者がこう言ったからイメージが沸かないので提案をして欲しい




どれもよくある言葉ではありますが、こういった(厳しく言えば)他責思考、依存思考がプロダクトを失敗させる一番の要因なのかもしれません。




弊社Growthwellでは、エンジニア組織専門のコンサルティングサービスを行っております。・エンジニアの退職者が多い・エンジニア組織をどう作ったらいいか分からない・作りたいプロダクトはあるが誰に相談したらいいか分からないそういったお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。

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