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仕事の不安は、全て◯◯で解決できる。


2023年3月1日に「組織の感情を変える〜リーダーとチームを伸ばす新EQマネジメント」を上梓しました。




構想に1年、執筆に1年、出版準備に1年、合計3年をかけてこの世に生み出したこの本には私の並々ならぬ思いが込められています。




今回は、書籍では語りきれなかったEQにかける私の想い、そして、EQがいかに社会において大切で役に立つスキルなのか、ということについて語りたいと思います。




1.EQとは何か?

EQとは「Emotional Intelligence Quotient」の略称であり、感情指数とも心の知能指数とも表現されます。

では、感情指数とは何なのか?

これを私は「感情の制御スキル」だと言い換えています。




EQとは、感情の乗り物に乗り、自分がどこに行きたいかを決め、その方向に進むためのスキルのことなのです。

感情の乗り物は、時には風や波に煽られて思わぬ方向へ進むことがありますが、EQが高い人は、風や波をうまく調整し、自分の意志に従って進むことができます。




例えば、難しい相手との会話や、ストレスの多い状況で、EQが高い人は、自分の感情をコントロールし、相手の感情を理解し、適切なコミュニケーションをとることができます。一方、EQが低い人は、感情に流されて相手に攻撃的になったり、うまくコミュニケーションができなかったりすることがあります。




EQを高めるには、感情の乗り物に意識的に乗り込み、乗り物の動きを観察し、自分自身の感情や他人の感情に敏感になることが大切です。

自分の乗り物の特徴だけではなく、相手の乗り物の特徴も理解し、お互いに事故が起きないように協力関係を築けるように乗り物をコントロールするた必要があります。




2.なぜ今EQが必要なのか?

これは私がMBAで学んでいた時に衝撃を受けたのですが




「社会人になるとビジネススキルを学ぶ人は多いか、メンタルスキルを学ぶ人は皆無である。そして、それこそが組織の生産性を悪化させている一番の原因なのである」




という一言でした。




言われてみれば確かに、私達は社会人になると、ビジネスマナーやビジネススキルは、会社であったり上司であったり取引先とのやり取りの中で身についていきますが、感情をコントロールするスキルについて体系的に学んだ記憶はありません。




しかし、社会に出て数年働いてみると、仕事のスキルが高いからと言って良い仕事ができるとは限らない、ということに気付いてきます。




・仕事はできるけど気難しい人

・聞いただけなのにいきなり逆上する人

・とにかく自分が凄いと思われたくて話を盛る人




皆さんの周りでも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。




そしてこのような人が組織にいると




気分を害さないように根回しが必要になる

仕事をする度に、これは怒らないだろうかと恐怖が頭によぎるようになる

できると言ったので頼ってみたら逃げられた




という感じで、なぜこんな仕事をやっているんだろうと鬱々としてくる。。




しかし、こういった問題は、自分のビジネススキルが高ければ解決されるか、と言われたら必ずしもそうではありません。




むしろ、あいつは仕事ができることを鼻にかけている、と陰口を叩かれてしまうかもしれません。




つまり、仕事をスムーズに進め成果を出すためには、ビジネススキルだけではなく、ステークホルダーの感情を整え、協力体制を作る、すなわち「感情の制御能力」が必須なのです。




仕事の規模が大きくなり、ステークホルダーが増えれば増えるほど

自分の感情、相手の感情を理解し、摩擦を起こさずに円滑に物事を進めるスキルというのは益々重要な力となっていきます。




3.感情の学び方

詳しくは書籍に譲りますが、EQを高めるにためには、3つの柱が必要だと考えています。




1.自分を知ること

何はともあれまずは自分の感情を深く知る必要があります。

ここでいう「深く知る」というのは、自分の感情アンテナがどのような事に反応するのかを客観的に把握するという事を指しています。




たとえば、、




・あなたはどんな時に嬉しいと感じますか?それはなぜですか?

・あなたはどんな時に悲しいと感じますか?それはなぜですか?

・あなたはどんな時に怒りを感じますか?それはなぜですか?

・あなたはどんな時に楽しいと感じますか?それはなぜですか?




楽しいという感情は、誰しもが持つ感情ですが「楽しい」という感情を引き起こすトリガーは人それぞれなのです。




まずは、感情を引き起こす自分のトリガーを知り、なぜそのトリガーがその感情に結びついているのかを掘り下げて行きます。




そうすることによって自分という人間の感情システムがどのようになっているのかを理解するのです。




2.相手を知ること

次は、先程の問いを相手に行います。

相手に行う場合には、いきなり上記のような質問をすると踏み込みすぎと思われますので、会話の中での反応であったり、会話の内容から探っていきます。




それを元に相手がどのような価値観の持ち主なのか、どのような行動が相手の感情トリガーを引くのかを把握するのです。




・相手は、どんな時に怒ると思いますか?またなぜそのように思うのですか?

・相手は、どんな時に喜ぶと思いますか?またなぜそのように思うのですか?




最初はこれを一つずつ紙に書いて相手の言動から価値観を推論するということをじっくりやります。




こうすることによって、相手の感情を読み取る精度が上がったり、自分が相手をどのように見ているのかが、客観的に見えるようになるのです。




  1. 組み合わせを知る

    EQの世界には、これらの嗜好性を類型化した「ブレインスタイル」というものがあります。

    たとえば、、



・科学する人・・正確、慎重、理性的、保守的

・夢を抱く人・・情熱的、変革的、長期的

・発明を好む人・分析的、クリエイティブ、革新的

…(他5つほど)




この時、大切なのは、この組み合わせが非常に大切だ、ということです。




たとえば、保守を重んじる上司と革新性を求める部下がセットになったらどうでしょうか?




上司からすると、いつも新しい事ばかり提案してきてリスクが高くて扱いづらい、と思われ

部下からすると、いつまでも古いやり方にこだわっていて成長実感がなくて辛い




となります。




逆に、革新性を求める上司と管理や保守が得意な部下がついたらどうでしょうか?




上司からすると新しい事を考えてアイデアを作れば、それを運用可能な状態に落とし込んでくれる

部下からするとごちゃごちゃの業務が整理されていって業務が回るようになるのが楽しい




となります。




つまり、自分の感情の嗜好性と相手の感情の嗜好性を把握し、適切なコミュニケーションを取れば「感情」を起因とした問題はかなりの確率で未然に防ぐことができるのです。




4.感情を組織構築に活かす

人と人との組み合わせだけではありません。

感情を考慮して改善できる業務が会社にはたくさんあります。




1on1ミーティング

ミーティング相手のメンバーに安心して色々と話してもらうために、EQが役立ちます




人材採用

面接時に相手の感情類型を推定し、自社のカルチャーにマッチするのか確認したり、入社後の「思っていたのと違った」というリアリティショックを避ける為に。




人材育成

入社後のギャップ解消ワーク、組織へのロイヤリティの向上、自発的に成長する教育体制作りの為に。




※このあたりの具体的な方法については書籍のほうに詳しく記載しておりますので興味があればぜひお手にとって読んでみてください。









5.最後に

私は「HUNTER x HUNTER」という漫画が好きなのですが

その中でも特に大好きな天空闘技場編でこんなセリフがあります。




「君たちは今、極寒の地で全裸で凍えながらなぜ辛いのかが分かっていないようなものだよ。これ以上心身に負担をかけると死にかねないよ」




これは、念による威圧を仕掛けるヒソカに対して全く対抗手段を持たない(=念をまだ知らない)ゴンとキルアが気合で乗り越えようとしたところで、後の念の師匠となるウィングさんが2人に伝えた言葉です。




まさに、EQというのは念のようなもので学ばなければ、感情的な問題は心身に非常に負担を掛けて、時には命に関わるような問題を引き起こします。




EQを学び、感情をコントロールする技術を学べば自分の身をより高いレベルで守り、高める事が出来ます。




現代の「念」であるEQを是非一人でも多くの人に知ってもらい、ビジネスの中で活用してもらいたいな、と思います。






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